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 奈良県とイタリアの自動車メーカー・フィアット社日本法人は協定を結び、同社が関連グッズに県産セーム革(シカ皮)を活用することで合意した。

 11日に東京都内のイタリア大使館で駐日イタリア大使や荒井知事らが出席し、正式に調印する。全国9割以上の生産占有率を誇る県産セーム革のブランド力向上が狙いで、同社は、奈良の特産品や来年開催の平城遷都1300年祭のPRなどで協力する。

 商工労働部によると、県産セーム革の製造加工業者が県内では宇陀市内に約10社あり、剣道武具の素材や眼鏡レンズのふき取り布などの商品を供給している。県は約1年前から、特産品として付加価値を高めようと、海外大手ブランドなどと交渉を進めており、自動車の販売促進商品の開発を検討していた同社との協定が実現した。

 同社が活用を予定している関連グッズは、主力車「500(チンクェチェント)」のマーク入りキーホルダーや眼鏡ケース、ストラップなど。東京都港区にある「フィアット・カフェ」の従業員エプロンの一部にも使用する。カフェ店内では県産のそうめんや奈良漬、柿の葉寿司などをメニューに取り入れ、特産品や1300年祭をアピールする。

 県は、将来的に座席カバーなど自動車部品への販路拡大を目標にしており、産業支援課は「ブランド力のある企業商品を手掛けることで、地元業者にとってデザイン力の向上にもつながるはず」と期待している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091104-00000287-yom-bus_all
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